こんにちは！
アンチエイジングアドバイザーのKatsu(@adviserkatsu)です。
今日は、ビタミンB群という大家族の中にいる、まさに「縁の下の力持ち」的な存在、「パントテン酸」について、その知られざる重要な役割にスポットライトを当ててみたいと思います。 「パントテン酸」、正直なところ、あまり聞き馴染みのない名前かもしれませんね。 ビタミンCやビタミンEのようなスター選手と比べると、少し地味で、どんな働きをしているのか、イメージが湧きにくいのではないでしょうか。
「聞いたことないビタミンだけど、私に関係あるのかな？」
そう思われるかもしれません。しかし、もしこのパントテン酸が、私たちが日々感じる「ストレス」と戦い、そして「エネルギー」を生み出すために、休むことなく働いてくれている、非常に重要なサポーターだとしたら、どうでしょう？
今回は、そんな私たちの毎日を陰で支える、万能ビタミン「パントテン酸」のすごい力について、詳しく見ていきましょう。
パントテン酸の正体は「どこにでもある、万能サポーター」だった！
まず、この少し変わった名前の由来からお話しします。 「パントテン」とは、ギリシャ語で**「どこにでもある」**という意味の言葉です。 その名の通り、パントテン酸は非常に多くの食品に広く含まれているため、通常の食生活を送っていれば、不足する心配はほとんどない、とされています。 まさに、いつでもどこでも私たちを支えてくれる、頼もしい存在なのです。
かつては「ビタミンB5」とも呼ばれていました。水に溶けやすい水溶性ビタミンの一員です。
そして、その主な仕事は、体内で**「コエンザイムA」**という、とてつもなく重要な物質の構成成分になることです。
ものすごくざっくりいうと、このコエンザイムAは、**体の様々な化学反応を助ける「万能工具」**のようなものです。 パントテン酸は、この万能工具の材料となることで、私たちの体の広範な機能をサポートしている、というわけです。
「万能工具」がこなす、3つの重要な仕事
では、パントテン酸が変身した「コエンザイムA」という万能工具は、具体的にどのような仕事で私たちを助けてくれているのでしょうか。
仕事1：エネルギーの産生をサポートする（エネルギー工場の中心人物） コエンザイムAは、私たちが食事から摂った糖質、脂質、たんぱく質という三大栄養素すべてが、エネルギーに変換される過程で、絶対に欠かせない役割を担っています。 まさに、体内のエネルギー生産工場の、中心で働くキーパーソンです。 さらに、HDL（善玉）コレステロールの合成をサポートする働きもあり、私たちの血管の健康維持にも貢献しています。
仕事2：ストレスと戦う「ホルモン」の合成に関与する（心の応援団） これが、ストレスの多い現代を生きる私たちにとって、特に重要な仕事です。 パントテン酸は、副腎皮質ホルモンの合成に関わっています。 この副腎皮質ホルモンとは、私たちがストレスを感じた時に、副腎から分泌されるホルモンのことです。血糖値を上げるなどして、体がストレスという緊急事態に対抗するための、いわば「応援団」のような働きをします。
つまり、私たちが仕事や人間関係で強いストレスを感じた時、体はこの応援団をたくさん動員します。そして、その応援団を作るためには、材料であるパントテン酸が必要になるのです。 ストレスが多い人ほど、意識して摂りたい栄養素と言えるかもしれません。
仕事3：体の様々な機能を支える（広範囲なサポート業務） コエンザイムAは、体内の非常に多くの反応に関わっています。そのため、パントテン酸は特定の機能だけでなく、体の機能を維持するために、広く関与する栄養素と言えます。
この頼れる「万能サポーター」を、どうやって食事に招く？
パントテン酸は「どこにでもある」という名前の通り、様々な食品に含まれています。
パントテン酸が豊富な食品 特に含有量が多いのが、鶏や豚のレバーです。 その他、たらこや卵黄、そして和食の定番納豆にも豊富に含まれています。 肉類では、鶏ささみも良い供給源です。意外なところでは、アボカドにも含まれています。
賢い食べ方のコツ：煮汁やスープも味方につける パントテン酸は水溶性ビタミンのため、水に溶け出しやすい性質を持っています。 野菜などを茹でると、その成分の一部が煮汁に流れ出てしまうことが分かっています。 そのため、煮汁ごといただけるスープや煮込み料理にすると、パントテン酸を効率よく、そして無駄なく摂取することができます。 例えば、鶏レバーを使ったスープや、野菜たっぷりのポトフなどは、非常に理にかなった食べ方ですね。
というわけで
今回は、少し名前が難しいけれど、実は私たちのエネルギーとストレス対策を力強く支えてくれている「パントテン酸」についてお話ししました。 「どこにでもある」という名前の通り、様々な食品に含まれているため、極端な偏食をしない限り、不足することは稀なビタミンです。過剰摂取の心配もほとんどありません。
だからといって、その重要性を見過ごして良いわけではありません。 むしろ、「様々な食品をバランスよく食べること」が、いかに大切であるかを、このパントテン酸は教えてくれているように思います。
特定の食品やサプリメントに頼るのではなく、肉、魚、卵、豆類、野菜と、色々な食材を日々の食卓に並べること。 その当たり前でシンプルな食生活こそが、パントテン酸のような「万能サプリメント」を、自然な形で体に取り入れるための、一番の近道なのです。
あなたの食卓は、この頼れるサポーターを、ちゃんと招待できていますか？ ぜひ一度、日々の食事を振り返ってみてください。
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