こんにちは！
アンチエイジングアドバイザーのKatsu(@adviserkatsu)です。
今日は、多くの女性が毎月経験しながらも、なかなかその辛さを共有しにくい「月経痛（生理痛）」について、その痛みを少しでも和らげるための、食事を通したアプローチをお話ししたいと思います。 下腹部の、あのズーンと重い痛みや、締め付けられるような痛み。 ひどい時には、仕事や家事が手につかなくなり、ただベッドでうずくまることしかできない…。 特に、ホルモンバランスが揺らぎ始める40代は、これまでと痛みの質が変わったり、PMS（月経前症候群）の症状が重なったりと、悩みがより複雑になることもありますよね。
痛みが辛い時、鎮痛剤に頼るのは、決して悪いことではありません。 QOL（生活の質）を保つための、非常に有効な手段です。 しかし、「毎月薬を飲むのは、なんだか体に負担をかけていそうで心配…」「薬だけに頼るのではなく、根本的に何かできることはないだろうか？」 そう感じている方も、少なくないのではないでしょうか。
今回は、そんな月経痛のメカニズムを正しく理解し、食事の力で、痛みが起こりにくい「温かい体づくり」を目指すための、賢いアプローチについて詳しく見ていきましょう。
月経痛の正体は「過剰な指令」と「冷えた現場」だった！
まず、なぜあの辛い痛みが起こるのか、その原因を知っておきましょう。 月経痛には、子宮内膜症などの病気が原因で起こるケースもありますが、多くの場合は、特定の病気がないにも関わらず起こります。 このタイプの痛みの裏には、主に2つの「犯人」がいます。
犯人1：「プロスタグランジン」という、熱血すぎる指令役 月経の時、子宮は収縮して、不要になった子宮内膜を「経血」として体の外へ押し出します。 この「収縮しろ！」という指令を出すのが、「プロスタグランジン」というホルモンに似た物質です。 この指令役は、仕事に非常に熱心なのですが、時に過剰に分泌されてしまうことがあります。 すると、子宮は必要以上に強く、激しく収縮させられ、それがキリキリとした、あの強い痛みの原因となるのです。
犯人2：「骨盤内の血行不良」という、冷え切った現場 指令役がどれだけ適切でも、現場の環境が悪ければ、仕事はスムーズに進みません。 特に、骨盤内の血流が悪化していると、子宮の周りは「冷え」て、筋肉も硬直してしまいます。 冷たくて硬い子宮を、無理やり収縮させようとすれば、当然、痛みはさらに強くなります。 また、血流が悪いと、痛み物質であるプロスタグランジンが骨盤内に滞ってしまい、痛みが長引く原因にもなります。
つまり、月経痛を和らげる鍵は、「熱血すぎる指令役をなだめ（プロスタグランジンの過剰分泌を抑え）」、そして**「現場の環境を温かく整える（骨盤内の血行を促進する）」**という、二つのアプローチにあるのです。
「食事」でできる、2つのアプローチ
では、この2つのアプローチを、食事で実践するにはどうすれば良いのでしょうか。
アプローチ1：指令役をなだめる栄養素を摂る 炎症を引き起こすプロスタグランジンの働きを、穏やかにしてくれる効果が期待されているのが、**青魚に豊富な「EPA」**です。 EPAは、イワシなどに多く含まれ、月経痛をやわらげる効果が期待されています。
アプローチ2：現場を温め、血行を促進する 体を内側から温め、血の巡りを良くする食材を積極的に取り入れましょう。
- 体を温める食材： しょうがに含まれる辛味成分「ショウガオール」は、体を温める効果が期待できます。
- 血管を広げる食材： ココアには、血管を拡張させて血行を促進する効果が期待されています。
- 避けるべきもの： 冷たい食べ物や飲み物は、体を直接冷やし、血行を悪化させるため、この時期は特に避けましょう。また、カフェインにも血管を収縮させる作用があるため、摂りすぎには注意が必要です。
忘れてはいけない「鉄分補給」というサポート任務
そして、月経期に絶対に忘れてはならないのが**「鉄分補給」**です。 経血と共に、私たちは多くの血液、つまり鉄分を失います。鉄分が不足すると、酸素を運ぶヘモグロビンが減少し、貧血状態になります。 貧血は、それ自体が疲労感やだるさを引き起こすだけでなく、さらなる血行不良を招き、冷えを悪化させるという悪循環を生み出します。 レバーなどを食事に取り入れ、失われた鉄分をしっかり補給することも、月経痛を間接的に和らげる、非常に重要なサポートなのです。
というわけで
今回は、多くの女性を悩ませる月経痛について、その根本原因と、食事による緩和アプローチをお話ししました。 痛みの原因となる「プロスタグランジン」と「血行不良」。 この2つに、EPAや体を温める食材、そして鉄分補給という形でアプローチすることで、薬だけに頼らない、穏やかなセルフケアが可能になります。
もちろん、軽い運動やストレッチ、湯船にゆっくりつかって体を温めることも、血行促進に非常に効果的です。
月経は、女性の体にとって、健康のバロメーターとも言える大切な生理現象です。 そのサインである「痛み」を、ただの厄介者として蓋をするのではなく、「体が冷えているよ」「栄養が足りていないよ」という、体からのメッセージとして受け止めてみませんか？ その声に耳を傾け、食事を通して優しく応えてあげることが、あなた自身の体を深く理解し、いたわるための、素晴らしい一歩となるはずです。
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