こんにちは！
アンチエイジングアドバイザーのKatsu(@adviserkatsu)です。
今日は、すべての女性にとって避けられない、人生の大きな転機**「更年期」**について、その心と体の不調を「食事の力」で乗り切るための方法をお話ししたいと思います。 「まだ先のこと」と思っていても、実は体の変化を感じ始めるのは、40代から。 急なほてりやのぼせ、頭痛や肩こり、そして原因不明のイライラや落ち込み…。 これらの不調は、更年期という大いなる体の変化が始まったサインかもしれません。
更年期は、ただ「我慢して耐える時期」だと考えてはいませんか？ もちろん、辛い症状には、医療的なサポートも大切です。 しかし、食事という最も身近でパワフルな味方を活用することで、この時期の体を内側から優しく支え、混乱を最小限に抑えることができるのです。
今回は、そんな更年期のつらい不調の原因と、それを乗り切るための「新しい栄養戦略」について、詳しく見ていきましょう。
更年期とは、女性ホルモンが「主役」を退く「体の転換期」だった
まず、更年期に起こる不調の根本原因を知っておきましょう。 更年期とは、女性ホルモンである**「エストロゲン」が、急激に減少する時期**を指します。 エストロゲンは、女性の体で長年にわたり様々な役割を果たしてきた「主役」。 その主役が急に退くことで、体の司令塔である自律神経が混乱し、のぼせ、発汗、頭痛、肩こり、イライラ、うつ気分など、心身に様々な不調（更年期障害）が現れてしまうのです。
このエストロゲンが減少する時期には、不調だけでなく、将来の健康を左右する2つの大きな変化も起こり始めます。 一つは、エストロゲンが骨を守る働きをしていたため、骨密度が低下し、骨粗しょう症のリスクが高まること。 もう一つは、エストロゲンがコレステロール値をコントロールしていたため、血中コレステロール値が増加し、動脈硬化などのリスクが高まることです。
ちなみに、男性も30歳以降、男性ホルモン（テストステロン）が減少し始めることで、女性の更年期障害と似た症状（不調、性機能低下など）が起こることがあります。男性にとっても、この時期の体のケアは大切です。
「女性ホルモン減少」という事態を乗り切る、3つの栄養戦略
この「司令官（エストロゲン）」がいなくなってしまった事態を、食事で乗り切るにはどうすれば良いのでしょうか。 それは、司令官の役割を代わりに行ってくれる「代理」を立て、司令官が担っていた「重要な任務」を引き継ぐための栄養を補給することです。
戦略1：女性ホルモンに似た働きをする「代理」を招く 主役がいなくなった混乱期を乗り切るため、エストロゲンに似た働きをする**「イソフラボン」**を積極的に摂りましょう。 イソフラボンは、大豆に多く含まれるポリフェノールの一種です。エストロゲンと似た構造をしており、その働きの一部を補ってくれる効果が期待されています。
戦略2：「骨」と「血管」を守る、新しい任務を補給する 骨密度の低下とコレステロール値の上昇という、司令官がいなくなった後の2つの大きな任務を引き継ぎましょう。
- 骨を守るための栄養： 骨の材料であるカルシウム。そして、そのカルシウムが骨に定着するのを助けるビタミンKを摂ることが大切です。
- 血管を守るための栄養： 血液中のコレステロールを管理する水溶性食物繊維や、血液をサラサラにするEPAなどを積極的に摂りましょう。
戦略3：ストレスで乱れた「自律神経」を鎮める ホルモンバランスの乱れに加え、仕事や人間関係のストレスが重なると、心身の不調はさらに悪化します。 そんな時は、心と体を落ち着かせる効果があるとされる**お茶の旨味成分「テアニン」**などを摂り、自律神経のケアも忘れずに行いましょう。
更年期を優しく支える「おすすめ食材」リスト
これらの戦略を実践するための、おすすめ食材をご紹介します。
- 納豆、豆腐： イソフラボンの宝庫であり、新しい司令官の「代理」として欠かせません。
- 牛乳、チーズ： 骨を守るためのカルシウムやリン、マグネシウムなどのミネラルが豊富です。
- 海藻（ひじき、わかめなど）： 水溶性食物繊維が、コレステロールの吸収を阻害します。
- 青魚（アジ、イワシなど）： 血液をサラサラにし、コレステロール値を抑えるEPAが豊富です。
- 玄米： 食物繊維やビタミンB群が豊富で、腸内環境を整え、栄養バランスの底上げを助けます。
- 緑茶： 精神的な安定をもたらすテアニンを多く含みます。
というわけで
今回は、女性にとっての大きな転換期「更年期」を、食事の力で乗り切るための栄養戦略についてお話ししました。 「女性ホルモンの減少」という事態を、ただ受け身で耐え忍ぶのではなく、食という最も身近なツールで、積極的に体を支え、未来の健康を作る時期だと捉え直してみませんか？
イソフラボンという「代理の司令官」を立て、骨や血管といった「司令官の重要任務」を引き継ぐ栄養を補給する。 この前向きな姿勢が、きっとあなたの心と体を、穏やかで健やかな状態へと導いてくれるはずです。
ご紹介した「ブロッコリーとひじきの納豆和え」のように、大豆、海藻、野菜を一度に摂れるメニューを、ぜひ日々の食卓に取り入れてみてください。
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