こんにちは！
アンチエイジングアドバイザーのKatsu(@adviserkatsu)です。
美味しい食事を楽しんだ後や、友人たちとの楽しい飲み会の翌日、ズーンと重くのしかかる、あの不快な感覚…「胃もたれ」。 若い頃はなんてことなかったのに、40代を過ぎてから、この胃もたれが起こりやすく、そして長引きやすくなった、と感じている方も多いのではないでしょうか。 胸やけや吐き気を伴うこともあり、せっかくの楽しい時間が、後悔の時間に変わってしまうのは、本当に辛いですよね。
そんな時、つい手軽な胃腸薬に頼って、その場の不快感をやり過ごしてしまいがちです。 でも、もしその胃もたれが、あなたの胃が発している「もう限界です、助けて！」という、悲痛な叫び声だとしたら、どうでしょう？ その声に耳を傾けず、ただ薬で黙らせるだけでは、根本的な解決にはなりません。
今回は、そんな胃からのSOSサインを正しく受け止め、薬だけに頼るのではなく、「食事」の力で優しく胃をいたわり、修復していくための、賢いアプローチについて詳しく見ていきましょう。
なぜ「胃もたれ」は起こるのか？胃からのSOSの正体
まず、胃もたれが起こるメカニズムを知っておきましょう。 胃もたれとは、食べ過ぎや飲み過ぎ、脂っこい食事、ストレスなどによって胃の消化機能が低下し、食べたものが、本来あるべき時間以上に、長く胃の中に留まってしまう状態です。
私たちの胃は、ぜん動運動という動きで食べ物を消化し、腸へと送り出しています。 しかし、アルコールで胃の粘膜が直接刺激されたり、ストレスで自律神経が乱れてぜん動運動が鈍くなったりすると、この一連の流れが滞ってしまいます。 これが、あの重苦しさや不快感の正体なのです。 胃からの「働きすぎて疲れ果ててしまいました…少し休ませてください…」というメッセージなんですね。
胃の「修復」を助ける、食事によるレスキュープラン
では、このSOSに応えるためには、具体的にどのような食事を心がければ良いのでしょうか。 ポイントは、「胃を休ませる」ことと、「修復のための栄養を補給する」ことの2つです。
ステップ1：まずは「休息」と「水分補給」 胃もたれがひどい時は、無理に食べる必要はありません。まずは胃を休ませてあげることが最優先です。 ただし、水分補給は絶対に忘れないでください。 特に、アルコールを飲んだ後は、その利尿作用で体は脱水状態に傾いています。脱水は、消化液の分泌を悪くし、さらに消化能力を低下させる悪循環を招きます。 白湯や、失われたミネラルも補給できるトマトジュース、温かいお茶などを、こまめに摂るようにしましょう。
ステップ2：胃粘膜の「修復材」を補給する 胃の調子が少し落ち着いてきたら、荒れてしまった胃の粘膜を修復するための栄養素を、優しく補給してあげましょう。
- 修復材1：良質なたんぱく質 胃の粘膜も、私たちの体の一部。その材料となるのは、たんぱく質です。 ただし、脂質の多い肉類は、かえって胃に負担をかけてしまいます。 豆腐のように、脂質が少なく、消化吸収されやすい植物性たんぱく質が最適です。
- 修復材2：胃粘膜を守る「ビタミンU」 胃腸薬の名前にもなっている「キャベジン」。これは、実はキャベツから発見された栄養素で、正式名称をビタミンUと言います。 このビタミンUには、荒れた胃の粘膜の修復を助ける働きがあると言われています。 キャベツのほか、グリーンアスパラガスやブロッコリーなどにも豊富に含まれています。
- 修復材3：胃を優しく保護する「ぬめり成分」 長いもなどに含まれる、あのネバネバ、ぬめり成分（ムチン）は、胃の粘膜を潤し、刺激から守ってくれる優しいバリアのような役割を果たしてくれます。 お酒を飲む前に、とろろなどを食べておくのも、胃を保護する上で効果的です。
ステップ3：消化を助ける「助っ人」を招き入れる 弱った胃の消化活動を、外部から助けてくれる食材も積極的に取り入れましょう。 大根には、でんぷんの消化を助ける酵素「アミラーゼ」が豊富に含まれています。この酵素は熱に弱いため、すりおろして食べるのが最も効果的です。
胃をいたわる「おすすめ食材」リスト
これらのレスキュープランを踏まえた、胃もたれの時におすすめの食材をまとめました。
- **豆腐、長いも、キャベツ、グリーンアスパラガス、大根：**胃粘膜の修復と保護、消化を助ける最強の布陣です。
- **バナナ：**消化が良く、エネルギーと、失われがちなカリウムを同時に補給できます。
- **トマトジュース：**飲酒後の水分・ビタミン・ミネラル補給に最適です。
- **しじみ：**アルコールの分解を助けると言われる「オルニチン」が豊富。飲み過ぎが原因の時には、ぜひ取り入れたいですね。
究極のいたわりレシピ「大豆入り和風グラタン」
胃に優しく、かつ栄養もしっかり摂れる、回復期にぴったりのレシピです。
【作り方】
- 小麦粉と牛乳を混ぜて電子レンジで加熱し、みそを加えてソースを作ります。
- 1cmに切ったグリーンアスパラガスと油抜きした厚揚げ、茹で大豆を炒め、塩こしょうで調味し、少量のソースを加えて軽く混ぜる。
- 油を塗った耐熱皿に具とソースを入れ、パン粉を振り、オーブントースターで焼く。
チーズの代わりにみそを使うことで、脂質を抑えながら、発酵食品の旨味と栄養をプラスできます。
というわけで
今回は、多くの人が悩む「胃もたれ」を、胃からのSOSと捉え、食事で優しくケアする方法についてお話ししました。 不快な症状を薬で抑え込むだけでなく、なぜその症状が起きているのか、その根本原因に目を向け、体をいたわる食事を心がけること。 その丁寧な向き合い方こそが、不調を繰り返さない、健やかな体を作るための第一歩なのです。
もちろん、何より大切なのは、胃もたれを起こさないような、日々の食生活です。 腹八分目を心がけ、脂っこいものや刺激物を控え、ゆっくりよく噛んで食べる。 そんな当たり前の習慣を、もう一度見直してみてはいかがでしょうか。
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